2007年10月18日

VCベンチマークレース ビデオスコアの謎4

VCベンチマークレース結果についての追加分析です。
G4タワーを使用されている方は、Radeon 9800 ProGeforce 4 Ti 128MBを使用されている方が多いようですね。G4用ビデオカードとしては、ともに屈指の性能を誇りますので、性能向上に十分貢献していると思います。

さて、これらビデオカードが高スコアを出しているかというと、必ずしもそうでもありません。対して、初期のG4の標準ビデオカード Rage 128 Pro が意外なほど高スコアを出しています。例えば snappi's AGPは 81.80。これはG4のトップクラスのスコアです。これは特殊なケースではなく、よくある逆転現象なので、Xbenchのビデオスコアは当てにならないというのは、定説化しつつあります。
とはいえ、それには理由があるはず。当たっているかどうかの確信はありませんが、以下考察してみました。

ベンチでCPU性能を測る際は、ヘビーな演算処理をさせて、それがどれだけ速く完了するかを見ているわけです。ビデオ性能を測る際も、ヘビーな描画処理をさせて、それがどれだけ速く完了するかを見ているわけです。
CPUの場合は、速いマシンも遅いマシンも、得られる結果は同じです。ところが、ビデオ描画の際は、速い遅いだけでなく描画そのものが変わってきます。
例えば、ヘビーな3D描画では、速いマシンだと緻密に描画されていますが、遅いマシンだと、雑な描画となってしまいます。
また、Quartz Extreme対応カードと非対応カードでは、対応カードは、ウィンドーやポインタに陰影を付けたり、トランジション効果を付けたりと、描画内容自体が大きく異なります。
つまり、ベンチでビデオ負荷をかけるため、高度な処理をさせようとすると、性能の低いカードはできないことが多いため、処理をすっ飛ばしてしまい描画は素速く完了、結果高スコアをたたき出すという現象ではないかと推定しています。

そんなわけで、ベンチスコアを上げるという目的に絞ると、Rge 128 Proはかなり良い選択になります。とは言え、やはり重要なのは実性能。Leopardでは、更にグラフィックパワーが要求されるようですので、ビデオカードアップグレードが重要になってきそうです。


vintagecomp at 06:53│Comments(1)TrackBack(0)テクニカル 

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この記事へのコメント

1. Posted by SuZ   2007年10月19日 16:13
なるほど〜、そういう見かたもあるわけですね。
ビデオのベンチをとってる間の画面をキャプチャーしてRadeon9800とRage128Proとの描画内容の差を比較すれば、この説の実証が出来そうですね。
#フルフレームでのキャプチャーは出来なくても、描画内容(品質)の確認ぐらいは出来ると思います。

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