2012年07月13日

メモリ増設でMacは速くなる?

これ、よく受ける質問です。
「今の2GBを8GBに増設したら、どれだけ速くなりますか?」
という具合です。

しかし、「メモリを増設するとMacが速くなる。」と言うのは、あまり適切で無い表現です。「メモリを増設するとMacが遅くならなくなる。」という方がより適切な表現だと思います。

色んなアプリを使ったり、ヘビーな作業を行ったり、たくさんのウィンドーを開くとより多くのメモリを使用します。メモリの使用量が例えば1GBだったら、2GB搭載した時も、8GB搭載した時も、速さは同じです。つまり増設の効果はゼロです。
ところが、3GBのメモリが必要な作業を行った場合、2GB搭載時も動作はしますが、極端に動作が遅くなります。メモリが足りている場合の1/10以下の性能です。この時、4GB搭載や8GB搭載の場合は、動作速度は変わらず快適です。(この部分だけ考えると、10倍以上速くなるとも言えますね。)
更に、6GBのメモリが必要な作業を行った場合、4GB搭載時も動作はしますが、極端に動作が遅くなります。メモリが足りている場合の1/10以下の性能です。この時、8GB搭載の場合は、動作速度は変わらず快適です。
更に10GBのメモリが必要な作業を行った場合・・・ となるわけです。

もし、レインボーマークが出現して、なんか遅いな〜と感じた経験があれば、それはメモリ不足です。メモリ増設がお勧めです。
より明確に判断するには、ユーテリティフォルダ内のアクテビティモニタを確認しましょう。システムメモリを選ぶと、円グラフが表示されます。緑の空き領域が十分あればメモリは足りています。緑の空き領域が僅かしか無い場合、メモリ不足で動作が遅くなっているはずです。自分が行う最もヘビーな作業が佳境の際に確認してみるのが良いでしょう。

例えば、こちらは完全にメモリ不足。
13 PM

増設後の、こちらならメモリは十分です。
29 PM


先日、ローカルの知人にメモリ増設の相談を受け、上記の説明をしたところ納得していただけ、メモリをご購入いただきました。そして、装着後しばらくしてご連絡をいただきました。

「iMac、無茶苦茶速くなりました!」

いや、速くなったんじゃなくて、遅くならなくなったんです。いずれにしろ、快適に動作するようになったとのことで、嬉しい限りです。

ご参考までに、私の独断によるLion時代のメモリ搭載量目安です。

4GB 快適利用には最低限必要なメモリ搭載量です。
8GB 一般ユーザーが搭載しておきたいメモリ容量です。
16GB パワーユーザーが
搭載しておきたいメモリ容量です。
32GB, それ以上 プロフェッショナルユーザーが用途に応じて搭載。

実際のところ予算が許せば、そのマシンで積める最大メモリを搭載するのがお勧めです。セールストークに聞こえるかもしれませんが、メモリ不足はせっかくのマシンの能力を十分に発揮できないことになるわけで、高性能マシンと少ないメモリの組み合わせというのはとてももったいないと思います。


vintagecomp at 08:54│Comments(2)TrackBack(0)テクニカル 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by afterschoolgirl   2012年07月18日 15:27
よくメモリ増設して速くなった!って書き込みに、
遅くならないだけ!って論してる人見かけます。。

速くなった!って書いてる人は、マシン速度が速くなったって意味じゃなくて、速く作業が終わったって意味だと思うんですよねー(笑)

まぁ、どちらの言い分もわかりますけどww
2. Posted by Muto@VC   2012年07月19日 02:13
言い方によっては揚げ足取りになっちゃいますね。
今回の件では、メモリ増設すると作業効率あがりますよ、とお勧めしていたら
「増設したら最新iMacより速くなりますか?」の質問。そこで、このエントリーのように詳しく説明しました。
そして、「iMac、無茶苦茶速くなりました!」の報告だったので、ちょっとズッコケました。
とは言え、これが正直な実感なんでしょうね。すぐに、レインボーマークが出ていたのが、サクサク動くんで、その点では圧倒的に速くなってますから。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
プロフィール

Harry

Archives