2012年07月21日

ニューモデルの落とし穴

私の友人がMacBook Pro with Retina Display を購入しました。2.6GHz,16GBメモリ, 768GB SSD仕様だったためか、かなり時間がかかったようです。待ちに待ったニューマシンだけに、早く使いたいと興奮気味に起動。セットアップ時には、Macユーザーならお馴染みのこの画面が出ます。

Ikou

以前は、アプリケーションのインストールやデーター移行を手動で行っていましたが、この移行アシスタントができてからかなり簡単になりました。Macのヘビーユーザーなら、普通ここで迷わず「別のMacから」を選択します。
ところが!ここでニューマシンならではの問題発生。Thunderbolt同士、FireWire同士だったらターゲットディスクモードで高速に転送できます。数百GBでも数時間で終わります。
転送元はMacBook Pro Mid 2010。この機種にはThunderboltが付いていません。RetinaにはFireWireが付いていない。次善の策としてEthernet がありますが、RetinaにはEthernetも付いていない。
Thunderbolt to FireWire 800 アダプタが発表されており、これを使えばFireWireでのデーター転送ができそうですが、これはまだ未発売。
結局、Wi-Fiしかなく、Wi-Fiで転送開始。すると残り時間の表示が110時間!最初の内はとんでもない時間が表示されることがあるので、数時間様子を見てみるとなんと120時間に増えてる!
この方、この後友人と旅行を控えており、Retinaを持っていって見せびらかしたかったそうですが、断念。旅行の間は自宅に置いて、Wi-Fiでたっぷり時間をかけて移行完了!
のはずだったのですが・・・

なんと、旅行から帰るとエラーで止まっていたそうです。

ここで何とかならないものかと相談を受けました。この方、Thunderbolt Displayを持っています。そこで閃いた!
Thunderbolt Display には、FireWire 800ポートが付いています。RetinaにThunderbolt Displayを接続すれば、FireWireでターゲットディスクモードにしたMacBook Proと接続できます。これでうまく行くのでは? 本当に上手く行くか一抹の不安があったので、ネットで情報を探してみましたが、この件の情報は見つかりませんでした。そこで、きっと上手く行くからとやってもらいましたが、なんと認識しない。ちゃんとRetina のデスクトップにもマウントするそうですが、移行アシスタントの「別のMacから」の転送元には選べないそうです。

う〜〜む、残念。ならばThunderbolt to Gigabit Ethernet アダプタ を使ってとアドバイスしましたが、もう懲りてしまったのかAppleストアのジーニアスに相談したそうです。
そこで、勧められたのが、Time Machine ドライブからの転送。

そうか、それならUSB経由で転送できるんだ!

その方、Time Machine は使っていなかったので、USB 3ドライブを購入し、無事移行が完了したそうです。

Time Machine ドライブから移行できるのは知っていましたが、いつも条件反射的に「別のMacから」を選んでいたので、肝心な時に思いつきませんでした。

というわけで、RetinaやMacBook Air のデーター移行には、Time Machine のUSBドライブ経由の移行がお勧めです。



vintagecomp at 07:29│Comments(9)TrackBack(0)テクニカル 

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この記事へのコメント

1. Posted by kom   2012年07月21日 17:50
意外な落とし穴ですね。
Thunderbolt to FireWire 800 アダプタだと問題なければよいのですが。
TimeMachineバックアップがあればそれを利用できるのは納得ですが、TimeMachineバックアップがない場合は別にTimeMachineバックアップを作らなくてもディスクユーティリティの復元機能やCarbon Copy Clonerで外付けドライブに丸ごと完全コピーしたものでもよいと思いますがいかがでしょうか。
まあどっちにしても外付けドライブに一度バックアップを作成してからということにはかわりませんが。
どの方法が早いかですね。
2. Posted by Muto@VC   2012年07月22日 02:50
丸ごと完全コピーの方法は、普通は上手く行きますが、このケースでは駄目だと思います。
同じ10.7.4でも、Build違いで正常に動作しないはずです。10.8になれば多分大丈夫ですけどね。
3. Posted by kom   2012年07月22日 14:52
Muto@VC様

おそらく勘違いされていると思いますが、コピーしたシステムで新しいMacを起動することを想定しているわけではなく、外付けドライブにコピーしたシステムを移行アシスタントの転送元に使用するということです。
新しいMacに外付けドライブを接続して「Time Machineまたはほかのディスクから」を選択すれば、移行アシスタントでデータを転送できるはずです。

というかよく考えたら、ターゲットディスクモードで起動した古いMacの起動ボリュームががThunderbolt Display経由でニューモデルにマウントされるのであれば、移行アシスタントで「Time Machineまたはほかのディスクから」を選択すれば、直接転送可能なのではないかと思います。

移行アシスタントはたまにしか使わないし、バージョンによって使い方が変わっていたりするので、戸惑うことも多いですが、Lionの移行アシスタントでは、ThunderboltやFireWireでの転送の場合、転送元をターゲットディスクモードで起動して「Time Machineまたはほかのディスクから」を選択するのが正しく、「別のMacから」はEthernet経由での転送の場合のようです。
http://support.apple.com/kb/PH4441?viewlocale=ja_JP
http://support.apple.com/kb/HT4889?viewlocale=ja_JP

SnowLeopardの移行アシスタントではFireWireでの転送の場合は「別のMacから」だったですが。
http://support.apple.com/kb/HT4413?viewlocale=ja_JP
4. Posted by Muto@VC   2012年07月23日 01:14
kom様
勘違いでした。失礼いたしました。

確かに、Thunderbolt Display経由で「Time Machineまたはほかのディスクから」で行けそうですね。
5. Posted by Muto@VC   2012年07月23日 13:14
kom様

本人に確認してみましたが、Thunderbolt Display経由で「Time Machineまたはほかのディスクから」を選んでも認識されなかったそうです。
本当にできないのか、何か見落としがあったのか? もし試された方がいらっしゃったらフォローお願いします。

ちなみにジーニアスでは、「近日発売予定のThunderbolt to FireWire 800 アダプタなら変換機だからうまくいくが、Thunderbolt Displayは変換機ではないから使えない。」とよくわからない説明だったそうです。
6. Posted by kom   2012年07月23日 21:14
Muto@VC様

ありがとうございます。

Macの買い換えを検討しているところなので気になります。
7. Posted by kom   2012年08月12日 16:58
新型MacBook Air 11インチを購入しました。ちょっと前にThunderbolt to FireWire 800アダプタも購入可能になっていたので一緒に買いました。
問題の件ですが、転送元(初代MacBook, Mac OS X 10.6.8)をターゲットディスクモードで起動し、Thunderbolt to FireWire 800アダプタとFireWire 800/400ケーブルでMacBook Airに接続してみたところ、MacBook Air側の移行アシスタントの「Time Machineまたはほかのディスクから」でMacBookが問題無く認識されました。現在順調に転送中です(笑)。
残念ながらThunderbolt Displayは持っていないので確認出来ませんが、Thunderbolt to FireWire 800アダプタ経由なら問題なさそうです。
逆パターン(Thunderbolt側が転送元でFireWire側が転送先)が可能かどうかについてもあとで確認してみたいと思います。
8. Posted by kom   2012年08月13日 00:22
逆パターンも試してみました。
新型MacBook Airをターゲットディスクモードで起動して、Thunderbolt to FireWire 800アダプタとFireWire 800/400ケーブル経由でMacBookと接続してみたところ、MacBookにMacBook Airのボリュームがマウントされました。
移行アシスタントに関しては、転送元としてMacBook Airは認識されましたが、OSのバージョンの違いが問題で実際の転送は却下されました。
まあこれは想定内だったので、Thunderbolt to FireWire 800アダプタとFireWire 800ケーブル経由でMac mini Early 2009(OS X 10.8)と接続して試したところ、移行アシスタントでの転送も可能でした。
少なくともMac間でのデータ転送に関してはThunderbolt to FireWire 800アダプタは双方向で使えるようですね。
あまり意味はないですが、もしかしたらFireWireポートにThunderboltの外付けドライブもつなげるかも?
9. Posted by Muto@VC   2012年08月13日 00:46
kom様
結果報告ありがとうございます。予想通りではありましたが、確認が取れるとスッキリしますね。
Thunderbolt Display では、やっぱり駄目なのか、未だ気になります。

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