2017年09月26日

技適がないとどうなる? 2017年版

ちょうど1年前、「技適がないとどうなる?」という記事を掲載し、アクセス数も多く関心の高い内容だったようです。昨年のiPhone 7に続き、今回のiPhone 8 米国版も技適なしだったことから、内容をアップデートして再掲載します。
なお、本記事は情報の提供を目的とするものであり、技適なし端末の日本での使用を推奨するものではないことをご理解ください。

合法、違法の範囲
まず、技適のない端末を日本で使用して、電波を発することは電波法違反となり違法行為です。これは、携帯の電波だけでなく、Wi-FiやBluetoothについても同様です。所持や電波を発しない使用法であれば、合法です。
エアープレーンモードにして使用すれば、電波を発信することはないので、違法にはなりません。
なお、2015年の5/21より訪日者の90日以内の滞在に限り、技適なしでも合法となりました。また、海外からの来訪者が利用することが前提であるローミングの利用については、技適がなくても合法です。

合法、違法は別とすれば使えるのか
iPhoneの例でいえば、国際的な規格に則った技術と周波数の採用を行っています。米国版iPhone 8の対応周波数は全て日本版でもカバーしています。つまり、技術的には何の問題もなく使えます。

合法、違法は別とすれば実害はないのか
そもそも技適の目的は、他者に迷惑をかけるような電波の利用を禁止することです。国内版と何ら変わらない電波を発するiPhone が迷惑な電波を発することはなく、実害はないと考えられます。ただし、実害はなくとも、違法は違法です。

違法であれば摘発されたり罰則が適用されることはあるのか
国際規格に則った技適なし携帯電話やパソコンを利用して、摘発された事例は、過去一件もないはずです。実態としては、多数の違反者がいるわけですが、取り締まられたことはないと言って良いでしょう。

端末を持ち込んで通信契約をすることは可能なのか
これは、原則としてできないことになります。ただし、実際のところはできたという事例も少なくないようです。対応した人が十分な知識がなく技適がないことを見逃してしまったか、あるいはそこまでチェックしていないのかもしれません。
また、通販により購入できるデーターSIMもありますが、こちらはチェックのしようがなく、断られることはないはずです。

既存のSIMは使えるのか
新しい端末に新しい契約を行うのではなく、従来使っていたSIMを差し替えることも多いと思います。この場合は、当然ながらそのまま使用できてしまうことになります。
なお、auの場合は国内版iPhone 8ではVoLTE専用SIMが必要で、従来SIMは使えなくなっています。米国版も同様の可能性が高いと思われますが、検証結果待ちとなっています。近いうちに、検証結果が出ると思われます。(10/9追記:検証の結果、米国版も同様です。国内版も海外版も全て
VoLTE専用SIMが必要と考えられます。)

というわけで、技術的には使えますし、他者に迷惑をかけることもないと考えられますが、違法には違いありません。ご理解いただければと思います。


vintagecomp at 08:02│Comments(0)iPhone 

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