2018年04月04日

USBカードの秘密

先日も取り上げたMac Pro用のUSBカードです。


InaUSB3-4










Inateck 4 Port USB 3.0 PCI Express カード 5,980円

OS X 10.8.5〜10.13.x でOSの標準ドライバーで動作します。ドライバーインストールなしで、ほぼどのOSでも動作するのは嬉しいですね。その秘密はchipsetにあります。本カードにはFL1100というchipsetが搭載されており、これがmacOSでは標準的にサポートされています。
InateckのWEBサイトを確認すると、本カードは「Mac OS 10.8.2〜Mac OS 10.9.5」で使用可能となっています。弊社の商品説明で10.8.5〜としているのは、それ以前の標準ドライバーよりも熟成されており、あえて10.8.2〜10.8.4で使う理由はあまりないためです。ではメーカーサイトで10.9.5までとなっているのに、10.10以降で本当に使えるのでしょうか?

実は使えるカードと使えないカードがあるのです。当初本カードはFL1100が搭載されていましたが、その後FL1000が搭載されたカードに切り替えています。FL1000は10.8.2〜10.9.5まではOS標準ドライバーで動作していましたが、なぜか10.10以降サポートが外れてしまいました。その後しばらくしてFL1100に戻していますが、パッケージの表示などからは全く区別がつきません。
つまり同じ品番の製品ながら、10.9.5までしかサポートしていないカードと最新OSまでサポートしているカードが混在しているわけです。見分けられないため、メーカーサイトでは「Mac OS 10.8.2〜Mac OS 10.9.5」と表示しているものと考えられます。
他社品でも、同様に同じ品番して混在している製品がありますので、注意が必要です。もちろん、Vintage Computer では、FL1100 搭載を確認済みのカードのみを取り扱っています。

さてもう一つ、最近のUSBカードはUSB 3.1を謳うものが多くなっています。本カードはUSB 3.0。性能差があるのでしょうか?
実は、本カードもUSB 3.1 Gen 1です。5Gbpsの性能のUSB 3.0ですが、後に名称がUSB 3.1 Gen 1に変更されています。つまり

USB 3.0 = USB 3.1 Gen 1

です。では本品もUSB 3.1 Gen 1と表示した方がよさそうですが、パッケージがUSB 3.0のままですので、そのままにしています。倍速 10GbpsのUSB 3.1 Gen 2のカードもあります。

USBcAbl












Ableconn 2 Port USB-C USB 3.1 PCI Express カード 6,800円

こちらは、OS X 10.11 El Capitan に非対応なのが残念ですが、最新のUSB-C 3.1 Gen 2が使用可能です。

vintagecomp at 05:41│Comments(0)テクニカル 

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